2021年4月14日から4月16日の3日間、IEEEが主催するコンピュータの国際学会「COOL Chips 24」が開催される。まだまだ新型コロナウイルス感染症は収まらず、逆に変異株の感染拡大で第4波が襲いそうという状況であることが鑑みられ、2020年の「COOL Chips 23」に続いて、今年もバーチャル形式で開催される。2つの特別講義が行われる1日目初日となる4月14日の午前中は2つの特別講義が行われる。1つ目の講義は、ジョージア工科大学のMoinuddin Qureshi教授が、「Reducing Errors in Quantum Computation via Program Transformation」と題して量子コンピュータのエラーを減らす研究の成果を講義する。量子ビットのエラーの発生の仕方には偏りがあるので、それを利用してできるだけエラーが少なくなるように計算方法を変えるという。もう1つの講義はイエール大学のJakub Szefer准教授の講義であるが、3月25日時点でまだ講義のタイトルなどは発表されていない。そして、午後の前半は「“Hot” Techs for “Cool” AI Computing: Do We have Enough Tricks?」というタイトルでパネルディスカッションが行われる。パネリストは、2020年6月のGreen500で1位となったMN-3システムを開発したPreferred Networks(PFN)の土井氏、Top500で連続1位を獲得している富岳スパコンを作った理研の佐藤氏、RISC-Vコアを多数並べる超並列AIマシンを開発していると言われるEsperanto社のCEOのArt Swift氏、Hailo社の創立者の1人でCTOのAvi Baum氏の4人である。特徴あるプロセサを開発している4氏のパネルディスカッションは議論が噛み合えば面白くなりそうである。午後の後半は、PFNの土井裕介氏が「Why Preferred Networks Made MN-Core?」というタイトルの基調講演を行う。セミステルスモードで活動を続けてきたEsperantoに注目の2日目2日目の最初のセッションは、HailoのAvi Baum氏による「虎穴に入らずんば虎子を得ず: Domain-specific Processors make for Cool Solutions」と題する基調講演である。汎用コンピュータではなく、用途を限定して高い性能を出すDomain-specificな設計でないと、クールな解(虎子)は得られないという講演のようである。それに続いてFPGAを使う「Application Specific Systems with FPGAs」というセッションがあり、慶應義塾大学の論文と奈良先端科学技術大学の論文が発表される。その後も、Esperanto社の「High-Efficiency Inferencing for Scalable Machine Learning」という基調講演が行われる。セミステルスモードで活動を続けてきたEsperanto社の開発がどの程度、明らかにされるかがポイントである。2日目の午後はセッション5として「Deep Learning Acceleration I(ディープラーニングアクセラレーションI)」というセッションが行われ、韓国KAISTの論文と会津大学とOKIの共著論文が発表される。それに続いて、「Codesign and System of the Supercomputer “Fugaku”」と題する基調講演が行われる。講演者は理研RCCSの副センター長の佐藤三久氏である。佐藤先生は筑波大学の名誉教授で、日本のスパコン界の顔の一人であり、富岳の設計思想などについて深く語っていただけるのではないかと期待される。続くセッション7は高性能プロセッサのセッションで、「Power/Performance/Area Evaluations for Next-Generation HPC Processors using the A64FX Chip」という論文が発表される。5名の発表者の最後に佐藤先生の名前が載っており、もし、発表されるとすれば、基調講演に続いての登壇ということになる。セッション7のもう1つの発表論文はIntel Indiaからの発表となっている。メモリやイメージセンサの話題も出てくる3日目最終日の最初の発表は、「Architectural Challenges in the Era of New Technologies and Extreme Heterogeneity」と題する招待論文である。発表者は、ローレンスバークレイ国立研究所のAnastasiia Butko氏である。Extreme Heterogeneityと書いてあるが、通常の電子回路と量子素子をつなぐ非常にヘテロなシステムについて発表する。次のセッション9はメモリに関するセッションで、東北大学の論文と京都工芸繊維大学と立命館大学の共著論文が発表される。セッション10はソニーのKuwabara Akito氏の「The CMOS image sensor Advance in key technology and the Introduction of Next-generation image sensor」と題するCMOSイメージセンサに関する招待講演である。CMOSイメージセンサにCNNをスタックしてエッジで画像認識するセンサというような話が聞けそうである。COOL Chips 24の最後のセッションであるセッション11は「Deep Learning Acceleration II(ディープラーニングアクセラレーションII)」のセッションで、北京工業大学の低精度整数でのCNN計算アクセラレータの論文、奈良先端科学技術大学のスパイク型ニューロンを使うネットワークの学習に関する論文が発表される。そして、最後に優秀ポスター発表の表彰と閉会の挨拶が行われる。バーチャル開催でも、国内の学会のほうが参加しやすいバーチャル開催であるので、国内での開催でも海外での開催でも同じと思われるかたも多いかもしれないが、会議はバーチャルでも開催時刻はそれぞれの開催地の時刻で行われるのが普通である。そのため、米国での開催に日本から参加する場合は、真夜中に起きる必要がある。一方、国内開催の場合は昼間の時間に出席し、質問もできるというメリットがある。こうした利点を踏まえ、日本での国際学会を盛り上げるという点でも、多くの方に参加していただきたい会議である。

https://news.mynavi.jp/article/20210325-1839973/

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