国際協力機構(JICA)は、2022年9月に募集した中小企業・SDGsビジネス支援事業で、合計59件の採択を決定した。このうち、ベトナムに関する案件は合計11件となっている。
同事業では、開発途上国の課題解決に貢献する日本の民間企業などのビジネスづくりを支援し、また、政府開発援助(ODA)を通じて築いてきた開発途上国政府とのネットワークや信頼関係、ノウハウなどを活用した価値の共創に取り組んでいる。
2022年度は、制度の利便性の向上、ビジネス化の一層の促進及び開発インパクトへの貢献をさらに高めるべく試行的な制度改編を行い、従来の「普及・実証・ビジネス化事業」に加えて、新たに「ニーズ確認調査」及び「ビジネス化実証事業」を募集した。
ベトナム案件は以下の通り(案件名の後のカッコ内は対象分野)。
<ニーズ確認調査:5件>
◇長野ポンプ株式会社(石川県):次世代型消防ポンプ自動車(1500L水槽付)を用いた消防・防災能力強化プロジェクト(防災・災害対策)
◇株式会社イーシーセンター(静岡県):ベトナム国における再生土木資材製造事業(廃棄物管理)
◇株式会社研電社(島根県):ベトナム国高効率・環境配慮型下水汚泥濃縮・脱水装置導入ニーズ確認調査(水の浄化・水処理)
◇株式会社ピリカ(東京都):ベトナムにおけるDX技術を用いたプラスチック汚染を含む散乱ごみ調査及びEPR対策支援調査事業(廃棄物管理)
◇株式会社アイエスゲート(東京都):ベトナム国向け「e−検査ナビ シリーズ」適用に関するニーズ確認調査(保健医療)
<ビジネス化実証事業:4件>
◇株式会社アグリツリー(福岡県):ソーラーシェアリング導入による農水産業の脱炭素実現に向けたビジネス化実証事業(エネルギー)
◇アサヒグループ食品株式会社(東京都):ベトナム国におけるThe First 1000 daysの母子保健改善事業(保健医療)
◇株式会社IHIインフラシステム(大阪府)・株式会社IHI(東京都):デジタル技術を活用した新興国における橋梁維持管理ビジネス実証事業(インフラ整備・運輸交通)
◇株式会社ウェザーニューズ(千葉県):ベトナム拠点における異常気象リスクへの関心度およびその対応策について(防災・災害対策)
<普及・実証・ビジネス化事業(中小企業支援型):1件>
◇株式会社シティック(北海道):バイオマス資源を再利用した浄化槽機能促進剤の製造・販売に関する普及・実証・ビジネス化事業(廃棄物管理)
<普及・実証・ビジネス化事業(SDGsビジネス支援型):1件>
◇丸紅株式会社(東京都)・大誠テクノ株式会社(大阪府):ベトナム社会主義共和国における垂直軸型風車普及・実証・ビジネス化事業(エネルギー)