NECとトレジャーデータは、顧客データ基盤(カスタマーデータプラットフォーム:CDP)領域で業務提携すると発表した。この提携を基として新たにワンストップで顧客データの統合と活用を実現する「カスタマーインサイトサービス」の提供を開始し、NECの「DXオファリングメニュー」に追加する。
カスタマーインサイトサービスは、顧客データが統合されていないことによるビジネス課題を抱える企業向けに、人工知能(AI)を用いて顧客体験の最適化を実現するサービスになる。具体的には、トレジャーデータが開発するCDPソリューション「Treasure Data CDP」の導入からデータ加工、活用支援までをワンストップで提供する。
また、ユーザー企業がデータを基にして正しい顧客理解できるよう支援するため、両社でデータ分析専門チームと顧客サポートチームを立ち上げ、50人超の体制を整えつつ順次拡大していく。
さらに、企業がCDP上で保有するデータとNEC独自技術と連携することで高精度な顧客属性拡張やレコメンドなどを実現する。
具体的には、NEC独自のAIで消費者の興味や関心などをオープンなデータから推定する「消費者属性拡張」技術を活用する。この技術により自社サービスの利用履歴などから顧客ごとに特性を付与するだけでなく、オープンデータや社外データから顧客の類似ユーザーを発見し、その類似ユーザーの特性も顧客データに付与する。
これにより、自社の顧客データのみでは観測しきれなかった新たな特性を顧客データに付与することができ、おすすめ商品の設定やマーケティング上の顧客分析などを支援できるという。
また、レコメンド内容に対する顧客やユーザーの反応に基づいて、レコメンド生成などのモデルを自動的に更新し、少ないレコメンド回数でもきめ細やかなパーソナライズを実現できる「オンライン最適化」、使い慣れたIDで複数サービスを利用することが可能になる「IDコネクトサービス」などのNEC独自の技術やサービスと連携する。
加えて「NEC I:Delight」のサービスである顔や虹彩を使った生体認証を共通IDとして利用できるようにし、顧客理解を深め顧客体験の向上や新サービス開発に貢献するとしている。
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