2020年に引き続き、新型コロナの影響を大きく受けた2021年。人々の生活様式はさらに変化し、その影響は大企業からスタートアップまでを巻き込んでいる。果たして2022年はどんな年になるのか。
DIAMOND SIGNAL編集部では昨年と同様に、ベンチャーキャピタリストやエンジェル投資家向けにアンケートを実施。彼らの視点で2021年のふり返り、そして2022年の展望と注目の投資先について語ってもらった。第1-3回はF Ventures 代表パートナー 両角将太氏が2021年のスタートアップシーン・投資環境について語る。
2021年のスタートアップシーン・投資環境について
2021年が終わりに差し掛かってきたタイミングで急激に日本でも盛り上がってきた、Web3の領域に注目しています。F Venturesとしては、2018年から取り組んできた領域でしたが、幻滅期が訪れ、私自身も少し離れていました。しかし、ここにきて、世界に認められるブロックチェーン企業が現れたり、日本でもWeb3専門のDiscordコミュニティが生まれたりと、再び盛り上がりを見せています。
2021年は立て続けに日本および海外のWeb3スタートアップにエクイティで投資しており、現在Web3企業には6社投資実行、ほかにも多数投資検討しています。(従来通りのスタートアップにももちろん投資しています。)規制の関係で日本ではあまり盛り上がりの実感がありませんが、海外ではすでにユニコーン級の会社が続々と生まれており、トップティアVCの投資も活発で、日本語で追っていては追いきれない速度で膨張している市場です。このコロナ禍であっても海外に足を踏み込んで一次情報をとりにいっている起業家はかなり恵まれた環境にあると思っています。
とはいえ、資本政策も従来通りのやり方では通用しない場面もあり、スタートアップがトークンを発行する場合、国内の規制の関係で一般的なVCはトークンには投資できず、投資スキームもEXIT手段もこれまでと変わっていく可能性があると感じています。Web2.0までの常識でこの領域を捉えようとしても頭で理解できないことがたくさんあり、VC側もスピード感をもって学んでいかねばならないと危機感を覚えるほどです。
また、SolanaやAlchemy、Polychainなどパブリックブロックチェーンやプロトコル開発企業がファンドや財団を作る流れもあります。これはブロックチェーンやプロトコルが生み出すエコシステム上にアプリケーションが乗れば乗るほど、彼ら自身の価値が上がることを期待しているのでしょう。今後も継続していく流れになると思っており、独立系VCにとっては脅威でもあり、Web3の世界を共創していくべきパートナーとも言えます。
2022年の投資環境の変化や注目領域・プロダクトについて
Web3において注目が集まるのは、自律分散型組織であるDAO。2022年以降急速に盛り上がるのではないかと感じています。まだまだ環境が整備されていないので、今すぐDAO化することがメリットだとは言い難いですが、DAO向けのツールやノーコードのような周辺事業が充実していくのではないかと感じています。DAOが普及するとVCの現行モデルでは対応しきれないため、業界の変化に応じて我々もキャッチアップし、かたちを変えていかなければなりません。投資先にもDAO化を目指すスタートアップがおり、EXITのスキームを議論しています。
また、メタバースもバズワード化してきていますが、仮想空間での取引においてもDeFi、NFT、Wallet、DAOは切っても切り離せない存在になるのではないでしょうか。メタバース、eSports、クリエイターエコノミーなどは、Web3の文脈から盛り上がるのではないかと感じています。Axie Infinityなどのブロックチェーンゲームも盛り上がりを見せていますが、正直やってみてもまだあまりゲームとしては面白くはありません。ここに日本のIP活用やゲームクリエイターたちが集えば、日本にチャンスが巡ってくるのではと感じています。
Web3には、ガバナンスやプライバシー、スケーラビリティ、などさまざまな問題が山積みです。まさにインターネット黎明期のような状態に近いです。とくに、頭が柔らかい若い人たちにチャンスが多いマーケットだと感じています。例えば、スケーラビリティの課題を解決するようなL2(セカンドレイヤー)、プライバシーの問題を解決するゼロ知識証明などのプロトコルなど、続々と技術が生まれてきています。
それぞれのプロトコルが単体で完結するものではなく、コンポーザブルな(組み立てできる)ものであり、お互いが結合して新しいインターネットを創る、というイメージです。未成熟なドメインなので、Web3では全体をふかんしつつ、L1、L2、アプリケーション層への投資を積極的に頑張っていきたいです。ただ、中国では暗号通貨が全面禁止になったりと、法規制の影響は大きく、当たり前ですが無視できない存在です。この市場で挑戦するスタートアップは必ず法規制と向き合っていく必要があります。
2022年に注目すべき投資先
Cryptoeconomics Lab:従来は、L2関連のソリューションを開発。現在は、DeFiプロダクトを開発、ローンチ準備中。まだ公開前で具体的には言えませんが、2022年期待のスタートアップということで掲載しておきます。
ロジクラ:メインサービスであるECの在庫管理SaaSの「ロジクラ」。EC事業者の煩雑な在庫管理の課題を解決し、解約率も低く、着実に成長しています。新たに開始したOMOストアの取組みにおいても、ECと店舗のシームレスな連携を実現しており、新たな打ち手を展開しています。また、佐川グループのSGLとも協業し、展開している24時間稼働のロボット物流センターXTORMでは翌日配送を実現しており、個人でEC事業を営むユーザにとっても重宝されています。誰でもECショップをオンラインで展開できる時代に非常にマッチしており、今後のユーザー数拡大を大変期待しています。
https://signal.diamond.jp/articles/-/1005

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