「世界で最も幸せな国」と言われるフィンランドだが、実は昨年EUの「デジタル経済社会指数」で2年連続1位となった、ヨーロッパで最も電子化が進む国でもあることをご存知だろうか。さらには世界最大の起業家イベント「Slush」などを生んだ、起業家育成に力を入れている国でもある。新型コロナ禍で心身の健康への関心が高まるなか、福祉国家として名高いフィンランドらしい、多方面から医療やウェルネス分野にアプローチする事業が台頭している。注目のフィンランド発DXスタートアップ企業を紹介する。
ワクチン輸送の品質管理も LogmoreLogmoreは食品や薬剤など、あらゆるサプライチェーン上の製品の状態や品質をモニタリングできる「データロガー」を提供する。正方形のケースにQRコードが埋め込まれた小ぶりな装置は、アプリや専用の機器がなくてもスマートフォンから、わずか数秒で製品データを読み取ることができる。さらに取り外し可能タイプの装置は複数回の使用が可能。荷物1個単位で輸送時の製品状態や、輸送ルートにおけるボトルネックを割り出すことができるため、品質管理をより細かく、多角的な視点から行えるようになる。さらに同社は−100℃までの温度管理に対応する「Dry Ice ロガー」の提供を開始。新型コロナワクチンの輸送を請け負う国際輸送物流会社DHLから採用され、話題となった。新型コロナ禍でのEC需要の高まりや、よりロジスティクスの透明性が求められる時流を掴んだ注目の成長企業だろう。昨年のForbes US版では「2020年に注目すべきIoT系スタートアップ企業20選」に選出されている。
遠隔診療プラットフォーム 2N Finland2N Finlandは新型コロナ禍で注目が集まる、遠隔医療のプラットフォームを提供する。リモートでのスムーズな診療が可能になることによって、対象患者数が増えても診療の質を維持したまま効率を上げることができる。さらに対象患者の健康データやリハビリの進捗などのデータを、プラットフォームを通じて長期的に見守ることで、患者の健康リスクを見極め、通院や救急医療の負担の軽減に繋がることを2N Finlandは提唱する。バーチャルリアリティーが可能にすること Varjo Technologiesヘルシンキに本社を置くVarjo Technologiesは、VR/XRハードウェア企業だ。人間の目と同程度の解像度で仮想現実を創出する、ヘッドセットの開発を行う。高い再現性を実現することで、あらゆる訓練シミュレーションをより簡易に、しかしリアルに行うことができる。例えば医療現場でのシミュレーションをより実際の現場に近い形で体感することは、パフォーマンスの向上にも繋がる。他にも建築物やアウディやボルボといった車の内装デザイン設計の現場でも利用されている。同社は近年、ボーイングなどの宇宙訓練ミッションの支援も行っているという。バーチャルリアリティー市場で一歩先を行く存在と言えるだろう。
NBAも導入の「スマートリング」 ŌURA RINGスマートウォッチならぬスマートリングが注目を集めている。ŌURA RINGは指輪型のトラッカーで、健康状態や運動量、睡眠時のデータなどを計測する。指輪の内側に取り付けられた高感度センサーは、他のウェアラブル端末に搭載されているグリーンライトLEDと比べてより正確なデータを計測できるという。さらにウェアラブル端末では唯一、皮膚から直接体温を測る。計測したデータに基づいた最適な睡眠時間や運動量などが、Bluetoothを通じてスマホから見ることができる。防水かつ、厚さわずか2.5mmのため、シーンを問わず装着できるのも魅力だ。
https://forbesjapan.com/articles/detail/41774?n=1&e=41820
EUで最も電子化進むフィンランド コロナ禍で注目のDXスタートアップ4選[小嶋秀治コジーの今週気になるDXニュースVOL20210614-01]
feel free to call us +81.80.20850923 stad-dx@cyber.ne.jp
Related Articles
-
デジタルツイン活用の『次世代AI都市シミュレーター』の研究開始‐東大ら4者[小嶋秀治コジーの今週気になるDXニュースVOL20210429-01]
cybernet, , AI, DX, デベロッパー・商業施設・不動産・倉庫, 新着, グリッド, ソフトバンク, デジタルツイン, 小田急電鉄, 東京大学, 活用の『次世代AI都市シミュレーター, 0
東京大学、ソフトバンク、小田急電鉄、グリッドの4者は4月28日、小田急線海老名駅と周辺施設を対象に、来訪者の行動変容を促
-
【6/18オンライン】横浜市「YOXO Accelerator Program 2021」説明会イベント ~コロナ時代の社会課題に挑戦するスタートアップ~:アドライト[小嶋秀治コジーの今週気になるDXニュースVOL20210617-03]
cybernet, , アクセラレータプログラム, スタートアップ・起業, ピッチ関連, 新着, YOXO Accelerator Program 2021, アドライト, 株式会社アドライト, 横浜市, 0
横浜市は、「横浜での“クロスオーバー”からイノベーション創出」を目指して、 YOXO(よくぞ)のテーマのもと、スタートア
-
インターネットテクノロジーをテーマとした総合イベント「Interop Tokyo 2021」が4月に開催される。2年ぶりとなる会場開催を軸に、オンラインイベントを組みあわせたハイブリッド開催となる。[小嶋秀治コジーの今週気になるDXニュースVOL20210403-01]
cybernet, , AI, DX, IOT, イベント・セミナー, セキュリティー, 新着, Interop Tokyo, 0
「Interop Tokyo」は、「相互接続性(Interoperability)」を実際に検証し、来場者が稼働する環境
-
Google認定の機械学習資格「Professional Machine Learning Engineer」とは? グーグル、機械学習エンジニア認定資格を提供開始 模擬試験が無料に:AINOW[コジーの今週気になるDXニュースVOL20220216-02]
cybernet, , AI, 新着, Google, Professional Machine Learning Engineer, 機械学習資格, 0
米グーグル(Google)は、公式ブログにおいて、機械学習(ML)エンジニア向けの「Google Cloud Profe
-
インドでシェアリングや物流事業などを展開する新興企業に二輪1000台貸し付け ヤマハ発が新規事業:あなたの静岡新聞[コジーの今週気になるDXニュースVOL20220303-02]
cybernet, , DX, スタートアップ・起業, 実証実験, 新着, 物流関連, MBSI, インド, シェアリング, バイク, モトビジネスサービスインディア, ヤマハ, 物流事業, 0
ヤマハ発動機は2日、インドでシェアリングや物流事業などを展開する企業に、二輪貸し出しや車両管理サービスを提供するビジネス
-
-
セブン銀行アクセラレータープログラムでマイナンバーカード活用のデジタルIDソリューション「xID」が採択[小嶋秀治コジーの今週気になるDXニュースVOL20210413-01]
cybernet, , AI, DX, アクセラレータプログラム, スタートアップ・起業, 新着, 金融関連, xID, セブン銀行アクセラレータープログラム, デジタルIDソリューション, マイナンバーカード, 0
マイナンバーカードを活用したデジタルIDソリューション「xID」(クロスアイディー。Android版・iOS版)を提供す
-