文部科学省(文科省)傘下の科学技術振興機構(JST)は11月7日、「戦略的創造研究促進事業 ALCA-Next(アルカネクスト)」の2023年度新規研究課題および、その研究代表者を決定したと発表した。

ALCA-Nextは、カーボンニュートラルへの貢献という目標に向けて、「先端的カーボンニュートラル技術開発」というチャレンジングな課題に対し、幅広い領域から提案を募り、科学技術パラダイムを大きく転換するゲームチェンジングテクノロジーの創出を目指そうというもの。公募された研究開発課題は、プログラムオフィサー(PO)が領域アドバイザー(AD)などの協力を得ながら審議を行い、今回、その採択結果が28件発表された。

当該事業の全体統括を担う魚崎浩平プログラムディレクター(PD、北海道大学名誉教授)の下、「蓄エネルギー」領域として3件(POは渡邉正義氏、横浜国立大学 先端科学高等研究院 上席特別教授)、「エネルギー変換」領域として2件(POは渡邉正義氏)、「資源循環」領域として7件(POサーPOは渡邉正義氏)、「グリーンバイオテクノロジー」領域として6件(POは江面浩氏、筑波大学 生命環境系 教授)、「半導体」領域として5件(POは黒田忠広氏、東京大学 大学院工学系研究科 教授)、「グリーンコンピューティング・DX」領域として5件(POは黒田忠広氏)がそれぞれ採択された。

  • 2023年度のALCA-Nextとして採択された新規研究課題28件 (出所:JST)
  • ALCA-Nextの運営体制 (出所:JST)

例えば、蓄エネルギー領域では、横浜国立大学大学院工学研究院の上野和英 准教授の「Li塩のイオン液体化と革新的Li系二次電池への展開」、東京大学大学院理学系研究科の大越慎一 教授の「中低温未利用熱の有効活用 のための高性能潜熱・顕熱蓄熱材の開発」、東北大学金属材料研究所の岡本範彦 准教授の「環境水分を利用する高サイクル高エネルギー密度酸化物蓄熱材」の3テーマが採択された。

  • 蓄エネルギー領域での採択された研究課題と研究代表者 (出所:JST)

また、エネルギー変換領域では、東京大学 生産技術研究所の砂田祐輔 教授の「省エネルギー作動型ケイ素系水素キャリア」、上智大学理工学部の竹岡裕子 教授の「鉛フリーハロゲン化金属ペロブスカイトの2次元構造制御による高効率・高耐久性太陽電池」の2テーマが採択された。

  • エネルギー変換領域での採択された研究課題と研究代表者 (出所:JST)

今回の各採択案件は、研究開発開始から4年目に「その時点での研究開発成果を“ステージ評価”を実施し、その時点での科学的な先進性とカーボンニュートラルへの貢献の可能性などの視点の下に、同研究開発を継続か中止かを厳密に評価する」とJSTは説明している。

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