次世代計算基盤をめぐる状況認識
 デジタルツイン(シミュレーション)とAI、両者において世界最高水準の
性能を達成するフラッグシップシステムを構築することが、社会、産業、科
学技術イノベーションの発展の鍵。
 米国では、エネルギー省の支援によるフロンティアをはじめとするエクサスケールの新たなスーパー
コンピュータの開発・整備が進展。
 スーパーコンピュータによる「AI for Science」は、サイエンスを根本的に変革。
 シミュレーションとAIとが密に連携して処理が行えるシステムを構築するこ
とこそが、我が国の科学技術・イノベーションが世界をリードするために必
要不可欠と認識。
 また、そのシステムはスーパーコンピュータ「富岳」と同様に、「アプリケーショ
ン・ファースト」で整備されることが必要。
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理研としての次世代計算基盤の開発/整備方針の前提
 「富岳」開発と運用での経験と反省を踏まえた対応
 「富岳」開発段階で対応しきれなかった課題、「富岳」運用時に対処した経験を踏まえて開発に反映。
 スーパーコンピュータ「京」から「富岳」への入替時期(端境期)に、大学及び研究機関における体制強化が図られたたものの、我が国の
計算資源の一定数が減少した。
 協調設計(コデザイン)が限定されたターゲット・アプリケーションで行われ、一般アプリケーションに対する性能面でのロバスト性が不十分、
かつ、システム設計で大枠が決まる前段階で、幅広いユーザにアプリケーション性能を向上するための要件の情報開示がなされなかった。
 システムソフトウェアの整備がシステム開発段階で終了し、「富岳」運用段階における継続した開発が行われず、時代や状況に応じた更
新ができていなかった。
 新しいAI技術である、「AI for Science」対応に関する要求に、ハード面(SVE FP16)、ソフトウェア面(Fugaku LLM等)、運用
面(DL4Fugakuなど)で対応してきたが、最高のAI性能実現には、ハードウェアのさならる高性能化必要であることが露になった。
 運用コストを含め、運用を見据えたシステム設計や環境(設備)整備の議論が不十分であった。
 「次世代計算基盤に関する報告書 最終取りまとめ」への対応
 データ移動の効率化を含めた実効性能重視のアプリケーションファーストなシステム。
 「AI for Science」の実現に向けたHPCとAI技術の高度な融合。
 エコシステムへ訴求が可能、かつ「富岳NEXT」のみならず広く利用される構成の探求。
 スーパーコンピュータ「富岳」の知見やソフトウェア資産の有効活用と継続的な研究開発。
 量子コンピューティングとのハイブッド利用を見据えたプラットフォームの実現。
 次の技術開発を中長期的な技術評価・研究開発を継続し、将来のシステムの入れ替え、拡張への対応。
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理研としての次世代計算基盤の開発/整備方針
https://www.mext.go.jp/content/20240823-mxt-jyohoka01-000037488_04.pdf

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