DMG森精機は7月1日に本社を愛知県から創業地の奈良県に移転する。JR奈良駅前に建設中の先端技術開発拠点「奈良商品開発センタ(PDC)」(奈良市)の開設を機に本社機能を移す。7月以降は既存の東京グローバルヘッドクォータ(東京都江東区)と奈良の2本社制となる。事業継続計画(BCP)対応や関西圏で技術者の交流推進、優秀な学生の獲得も狙う。大手工作機械メーカーの本社移転は地域への波及効果も大きそうだ。
 東京と奈良との2本社制により、地震などの災害、疫病、サイバー攻撃といったリスクに備え、被災時には本社機能を相互にカバーできる体制を整える。
 奈良PDCは約50億円を投じ、グループ最大の開発拠点にしていく。第5世代通信(5G)や人工知能(AI)など最新技術を用いたデジタル変革(DX)を構築し、最先端の工作機械や要素技術の開発を進める。併せて経営企画機能や人事、経理財務など東京と同じコーポレート部門を持たせる。7月時点で約150人の人員で始動、順次増やして300人体制にする。
 駅前の立地を生かし、産学連携を含む技術者交流や、関西圏中心に大学生を受け入れインターンシップ(就業体験)を行う拠点にもし、人材採用に結びつける。奈良女子大学が4月に開設する工学部の実習を同拠点で行うことも決まっている。
 現本社(名古屋市中村区)は販売・サービスのグループ会社、DMG森精機セールスアンドサービスの本社とし継続活用する。
 DMG森精機は1948年に奈良県大和郡山市で創業し、04年まで同地に本社を構えていた。本社移転後も奈良事業所として主に小型工作機械の生産拠点などで活用。今後は国内の工作機械生産は伊賀事業所(三重県伊賀市)に集約させ、24年中に奈良は自動化ソリューションの組み立て・調整拠点にする。
日刊工業新聞2022年3月22日
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